膝関節の痛覚~膝の脂肪体~

理学療法



膝関節の痛覚~膝の脂肪体~

ブログを通して膝関節のことを少しずつまとめていければなと思っています。
膝関節を構成する要素とかは基本的な教科書とかを読んでもらうとしてここでは実践につながるような豆知識などをまとめていこうと思っています。
今回のトピックスは痛覚です。

膝関節周辺の組織


まず膝関節自体は大腿骨、膝蓋骨、脛骨で構成されますがその周囲には筋肉、腱、靭帯、脂肪体、滑液包、滑膜、関節包、骨膜、筋膜、半月板といった組織が存在します。
膝関節の解剖を覚えるだけでも一苦労ですがこまかな走行、教科書には載っていないような情報も合わせるとほんとうに奥が深い関節だと思います。

痛覚神経のある組織


膝関節周囲の組織で痛覚を感じるのは骨膜、筋膜、滑膜、関節包、腱、骨、脂肪体が主です。
骨折などは骨膜が、筋肉の硬さによる運動時の滑走不全などは筋膜が、関節内の半月板や軟骨の損傷などによる炎症物質の反応は滑膜が、関節外から来る筋肉の付着などは関節包や腱が、膝関節の炎症や摩擦による炎症などは脂肪体が痛みを発してきます。

膝の脂肪体


上記で挙げた脂肪体だけが痛みの全てではないですが膝の痛みを考える上でとても重要になってくるのでこれを機に覚えておきましょう。基本的な教科書には書いていないことも多いです。
はじめにこの画像を見てください

IMAG0044.JPG

(引用:機能解剖学的にみた膝関節疾患に対する理学療法)


まずは一番有名な膝蓋下脂肪体!
通称IFP(IPFって書いてあるとこもあるかも)
膝蓋骨の下の部分で関節を埋めるようにあるクッションで膝が曲がると関節の中に入っていき、膝が伸びるときに外に出てきます。
この脂肪体は大腿四頭筋の使い過ぎで炎症を起こすことが多く炎症を起こすと硬くなったり増殖したりします。
そして増殖した脂肪体は減らないため、すぐに炎症を起こしやすくなってしまうのです。
また、膝の動きに合わせて形を変えるので硬くなってしまっても痛みを感じてしまうようになります。




この脂肪体を触るときは膝は伸ばしたまま触るようにしましょう。
曲げた状態で触ると関節の中に向かって脂肪体が逃げるスペースがあるので圧刺激に対して反応せず圧痛を確認できません。
逆に膝を曲げた状態で圧痛が確認出来るときはIFPではなく膝蓋腱や支帯、滑液包など別の原因があることも考えないといけません。

次に押さえておきたいのは前大腿脂肪体です。
これは通称PFPとも呼ばれる脂肪体で膝蓋上嚢の裏側に位置する脂肪体です。
これは膝の屈曲時には扁平化して大腿骨に沿って潰れていきますが四頭筋に力を入れた時には中間広筋と内側広筋に押し出されて凸状に変形します。
これが硬くなると膝蓋骨の上部に痛みを感じたり膝の屈曲角度に制限が出てきます。

11.jpg
(引用:機能解剖学的にみた膝関節疾患に対する理学療法)

上図のように屈曲時は扁平化をしていきます。
安静伸展時には一番左の図のように扁平化していますがセッティングなどで収縮が入ると凸形状へと変化するため柔軟性、滑走性のどちらが低下しても痛みを発する可能性があります。

そして最後に膝蓋骨上脂肪体(SFPやSPFと表記されています)です
これは膝蓋骨上端と膝蓋上嚢前面と大腿四頭筋腱遠位後面の三角形を埋めるように位置し、屈曲時の四頭筋腱の滑走を補助したり、大腿骨と膝蓋骨に膝蓋上嚢が挟まれるのを予防する働きがあります。
もちろんこの脂肪体も柔軟性が損なわれると他の脂肪体と同じく痛みや可動域制限の要因になるので注意が必要な部分です。

膝の前面の疼痛にかかわる脂肪体で主なものはこの三つになると思います。
筋肉や靭帯は痛みの原因としてまず第一に思いつくと思いますが脂肪体なんかは意外と失念しやすい組織ではないでしょうか?
また、教科書に載っていないことも多いので知らない人は一生知らないで過ごすと思います。

もちろん痛みの組織は他にもありますが今回は膝の脂肪体について簡単に覚えられたらと思います。
少しずつ膝に関する情報を載せていきたいなと思うので一緒に勉強していきましょう。

お読みいただきありがとうございました^^

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